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仙燐眼

仙燐眼

それから

さて、
この後・・

夫は何回となく借金を繰り返し
しかも私は、この嘘の涙に何回となく騙されてしまったのでした。

「博打はやらない、と断ったのに
友人が一人では行きにくいから一緒にどうしても来て欲しいと言われて
それがきっかけになり・・」
とか
「会社の先輩がお金を貸して欲しいと、言ってきて
ボーナスで返すからと言われたのにまだ、返してくれずに
それで今自分が借金を負っている」
とか
「上司が自分で店も経営していて、
売れ残りの商品を買わされ、借金を負った」

などなど・・

毎回300万以上の債務だったから、
いくら稼いでも追いつかなかった。

この間、夫の見え透いた嘘がことごとく嫌になり、何回となく大喧嘩をした。

目覚まし時計を投げられた事があった。
でも、よけた。
夫は、わざと、当たらないように、脅しですることが多かった。
口のたつ私に負けてしまうときに
夫は行動で抵抗を示したのだ、
でも、内心、私に逆らうことが出来ないから、
当たらないように投げるのだ。

私は、学生時代は運動をしたことがない。
ほとんど文化系ばかりだった。
とにかく運動オンチだった。

ある日、又、口論になり、
夫はテレビのリモコンを投げてきた、
で、いつもの如く、私に当たらないように、私の頭の横辺りを狙って投げてきた、
しかし、私はたまたまよけた方向が同じ方向で、
そのリモコンにおでこが激突。

一瞬、目の前が真っ赤になった。
その後、

気がついたら、
私はリビングのイスを持ち上げ、夫に投げつけていた。

夫は私以上の傷を負った。

打撲のようだったが、
イスが激突した足がしばらく立つことも歩くのも難しいようで、
数日間、びっこを引いていた。

その後、
結局、自覚をしない夫はとうとう自己破産を申請した。

そして、私は、子供を連れて実家に戻った。
もう、二度とあんなだらしない夫の元なんか戻るもんか、って。
そんな気持ち。

もちろん夫には出て行くことは何も言わなかった。






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